2009年6月19日金曜日
:地球は金属からできている
● 2008/06
『
一定の体積と質量(重さ)をもったものを「物質」という。
原子は非常に小さいものですが物質です。
「原子」と同じような意味で使われる用語に「元素」というものがあります。
元素は物質ではありません。
元素は原子の集合を表す言葉です。
私たち一人ひとりの個人を”原子”だとすれば、それがたくさん集まった日本人全体を”元素”と呼ぶ、というような関係です。
それでは金属というのは、どういうものなのでしょうか?
ある元素が「金属」として分類されるためには、満たされなければならない性質があります。
それは次の3つです。
①.金属光沢があること
②.展性・延性があること
③.電気伝導性があること
この3つの定義にしたがって分類すると、約90種類の元素のうち、70種類ほどはすべて金属なのです。
宇宙にはいろいろな「元素」があります。
図1は宇宙に存在する元素の種類と、その相対的な量を表したものです。
ビッグバンで最初にできた水素が最も多く、次にヘリウムが多くなっています。
一般に原子番号の小さい元素が多く、大きい元素は少なくなっていますが、それは小さい元素から大きい元素が生まれたことを考えれば当然でしょう。
地球もいろいろな元素からできています。
図2は地球を構成する元素が震度によって変わることを表しています。
表面に近い地殻や上部マントルには半金属のケイ素がありますが、内部になると液体や固体の金属になっていることがわかります。
すなわち、地球は金属の球の上に半金属の殻をかぶせたような構造になっているのです。
このような重層構造になったのは、地球が誕生した当初には全体がドロドロに溶けた灼熱の溶液(溶岩)状態だったためと考えられています。
つまり、溶液状態で流動的だったため、徹夜ニッケルのような重い金属が下部に沈み、軽いケイ素やマグネシウムが上部に浮いたのです。
最も多量に存在するのは酸素です。
「気体の酸素がなぜ大地にあるの?」と思うかもしれませんが、酸素はほとんどすべての元素と反応します。
ほとんどすべての金属は、地中にあるときか酸化物になっています。
このため酸素が多くなるのです。
2番目はケイ素です。
ケイ素は岩石をつくるものです。
軽いから地球表面に多く存在するのです。
3番目は軽い金属のアルミニュウムで、4番目は金属の代表ともいうべき鉄です。
その後、8番目までは金属で、9番目に地殻に含まれている地下水などをつくる水素が登場します。
しかし、そのあとまた金属になります。
このように、地球は金属でできていることがよくわかります。
』
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